グリービジネスオペレーションズ株式会社

誰もが輝けるテレワークの未来

業種
その他サービス業
企業規模
31~100名
課題
採⽤と定着 / エンゲージメント向上 / その他
「テレワークを導入したけれど、社員のエンゲージメントが低下している」「多様な人材が活躍できる職場環境をどう作ればいいのか」「生産性向上と従業員満足度向上を両立させたい」。多くの企業がこのような課題に直面しているのではないでしょうか。グリービジネスオペレーションズの「障がいの有無に関わらず、得意・不得意誰もが抱えるグラデーション」という独自の視点を持ち、その思想に基づく具体的な取り組みは、多様な働き方を模索するすべての企業にとって、きっと大きなヒントとなるはずです。
■「見えない」ストレスと生産性の壁
グリービジネスオペレーションズの社員の8割は精神障がいを抱えており、特に発達障がいを持つ方が多いという特性があります。これにより、物理的な通勤による電車の遅延や悪天候といった予期せぬ出来事などから、計画的ではない突発的な休みが発生しやすいという課題がありました。そんな中、コロナウイルスの蔓延を機にテレワークへと舵を切りました。結果として、通勤ストレスは軽減されたものの、運動不足やオンオフの切り替えの難しさといった新たな課題も生じていました。これらは、社員の体調管理や集中力の維持に影響を与え、中長期的には生産性の低下に繋がりかねないリスクとして存在しました。
■コミュニケーション不足とエンゲージメントの維持
テレワークへの移行は、社員間のリアルなコミュニケーションの機会を減少させました。チャットの方が連絡をしやすい点から対人関係のストレスが減少したと感じる社員もいる一方、オフィスでの何気ない雑談やランチタイムでの交流を好む社員からは、孤独を感じるという声もありました。また、過集中に陥りやすい社員にとっては意識的に休憩を取ることが難しく、結果として心身の負担が増すという課題も浮かび上がりました。こうした状況が、エンゲージメントの維持やメンタルヘルス支援の必要性を強く突きつけたのです。
<これらの課題を乗り越えるため、グリービジネスオペレーションズは、多角的なアプローチでテレワーク環境を整備し、社員一人ひとりに寄り添う独自の取り組みで社員の働きやすさと生産性向上を両立させました。>
■体調管理とメンタルヘルスケアの強化
・Zoom朝礼とオンライン体操の導入:
毎朝全社員が顔出しで参加するズーム朝礼を実施し、互いの様子を確認しながら体調管理を行うとともに、オンオフの切り替えを促進しています。朝礼後には、ストレッチ体操を取り入れ、オンラインで体を一緒に動かす習慣を共有することで運動不足の解消に努めています。
・リカバリータイムの活用:
過集中になりやすい社員のために、30分以内で休憩が取れるリカバリータイムを活用し、体調を整えながら業務を続けられるようにしています。
・個別の出社日数調整:
在宅勤務がメインであるものの、オフィスの方が集中できるという社員のために、マネージャーとの相談のもと、個別に出社日数を調整しています。
・特性に合わせた業務アサイン:
障がいの特性に合わせて業務をアサインし、個々のパフォーマンスを最大限に引き出す工夫をしています。
グリーグループから多種多様な業務を受注しているため、社員の特性に応じて柔軟なアサインが可能です。
・残業しない前提の業務運用 :
過度な短納期や頻繁な仕様変更が発生する業務は敢えて受注せず、残業を前提としない働き方を徹底しています。
・コミュニケーションの促進とエンゲージメント向上に向けたオフラインイベントの実施:
社員同士のリアルなコミュニケーションを促進するため、懇親会やチーム対抗ゲームなどのオフラインイベントを定期的に企画・開催して、オンライン環境では得られにくいリアルな交流の機会を設けています。
・定期面談の強化:
マネージャーとの定期面談を強化し、社員一人ひとりの状況をきめ細やかに把握し、悩みや課題の早期解決に繋げています。
・日報による状況把握:
業務内容だけでなく、その日の気分やプライベートの出来事も書き込める日報を導入しマネージャーが社員の体調やメンタルをこまやかにキャッチできる体制を整えています。
・スキルバッジ制度の導入:
社員の自律的な成長を促すため、スキルバッジ制度を導入しています。これにより、社員は新たな業務に挑戦する意欲を持ち、達成感を味わうことができます。
<革新的な取り組みの結果、グリービジネスオペレーションズは生産性向上、従業員エンゲージメントの強化、そして高い定着率という目覚ましい成果を上げています。>
テレワーク導入後、社員の突発的な休みが大幅に減少しました。障がいを持つ社員にとって、通勤に伴うストレスがなくなったことで、体調が安定し、継続的に業務に取り組めるようになりました。さらに、リカバリータイムの活用や有給休暇の計画的な取得の増加により、効率的に働けるようになり、組織全体としての生産性も向上しました。
社員は自身の体調や生活に合わせた柔軟な働き方が可能となり、仕事とプライベートの両立がしやすくなりました。毎日顔を合わせるZoom朝会や定期的なオフラインイベント、きめ細やかな定期面談を通じて、オンライン環境下でも社員間のコミュニケーションが活発に保たれています。さらに、マネージャー陣の「得意・不得意はグラデーション」という考え方に基づいた個々への寄り添ったマネジメント、そしてスキルバッジ制度による成長機会の提供は、社員のモチベーションとエンゲージメントを高め、結果として高い定着率を実現しています。設立当初からの社員も多数在籍しており、長く働き続けられる環境が整っているといえます。
テレワークの推進と多様な人材が活躍できる環境の構築は、グリービジネスオペレーションズの企業イメージを向上させ、採用活動における魅力度を高めています。また、特例子会社としてのノウハウを活かした先進的な取り組みは、他の企業にとってのロールモデルとなり、テレワーク普及を通じた社会課題解決への貢献にも繋がっています。
<グリービジネスオペレーションズが特に重視し、社員が輝く職場を築き上げるために工夫を凝らした点は、以下の通りです。>
「得意・不得意はグラデーションである」という山本社長の理念が、同社の取り組みの根底にあります。これは、障がいの有無に関わらず、誰もが程度の差こそあれ、得意なことと苦手なことを持ち合わせているという考え方です。この思想に基づき、同社では社員一人ひとりの特性を見極め、それに合わせた業務のアサインや働き方を柔軟に調整しています。 これらの取り組みは、トップダウンだけでなく、現場のマネージャーや社員の声にも耳を傾け、対話を重ねる中で形作られてきました。特に、マネージャー同士の横の連携や、外部支援機関との協働体制は、社員だけでなくマネージャー自身の心理的負担を軽減し、より質の高いサポート提供を可能にしています。
<テレワーク導入と定着の道のりで、グリービジネスオペレーションズが経験した苦労と、それを乗り越えるための努力をご紹介します。>
コロナ禍での緊急事態宣言下におけるフルリモートワークへの移行は、物理的なオフィスでの対面コミュニケーションが失われるという困難を伴いました。特に、社員の運動不足や、仕事とプライベートのオンオフの切り替えの難しさ、そして孤独感の増加といった新たな課題が浮上しました。これに対し、Zoom朝礼やオンライン体操、オフラインイベントの企画・実施など、試行錯誤しながら対策を講じてきました。 また、会社全体としてフルリモートを固定化する際には、親会社であるグリーホールディングスへの働きかけが必要でした。特例子会社としての特性を理解してもらい、社員のコンディションと生産性向上に繋がることをデータで示しながら、粘り強く交渉を重ねる必要がありました。 さらに、オンラインに切り替わり新しいマネージャーが加わっても、物理出社の時と変わらないマネジメントスタイルを維持するよう努力してきました。社員一人ひとりの多様な特性に対応した個別最適なマネジメント、すなわち、それぞれの社員の得意・不得意を見極め、適切な業務アサインやサポートを行うための知識や経験を、OJTや外部研修を通じて習得していきました。
<グリービジネスオペレーションズは、これからも働き方の進化を追求し、社員と共に目指す未来像を描いています。>
グリービジネスオペレーションズは、今後も「働きやすさ」だけでなく「成果が出せる環境」を追求し、より良い働き方のアップデートを継続していく方針です。社員の成長意欲をさらに引き出し、キャリアアップの機会を創出していくことが今後の展望として挙げられます。
<グリービジネスオペレーションズから、より良い働き方を模索するすべての企業へのアドバイスです。>
グリービジネスオペレーションズの山本社長は、「障がいはあくまでグラデーションの中の一つであり、誰もが生きづらさを抱える可能性がある。社会が変われば、誰でも障がい者になりうる」と語ります。この視点に立ち、社員一人ひとりの多様な特性を理解し、その強みを最大限に活かせる環境を整えることが重要です。
同社の取り組みは、単なるテレワーク導入に留まらず、社員のウェルビーイングを追求し、企業文化として多様性を尊重する姿勢が根付いています。これを実現するためには、トップのリーダーシップと、現場のマネージャーのきめ細やかなサポート、そして社員との密なコミュニケーションが不可欠です。もし貴社がテレワークの導入や多様な人材の活躍に課題を感じているのであれば、まずは「社員の個性はグラデーション」という視点を取り入れ、それぞれの強みを活かすための柔軟な働き方や環境づくりについて検討してみてはいかがでしょうか。社員の声に耳を傾け、彼らが安心してパフォーマンスを発揮できる環境を共に作り上げていくことが、持続的な企業成長への鍵となります。
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