一般社団法人日本テレワーク協会(会長:栗原 博、所在地:東京都千代田区、以下日本テレワーク協会)は、情報通信技術(ICT)を活用した、場所と時間にとらわれない柔軟な働き方である「テレワーク」を広く社会に普及・啓発することにより、個人に活力とゆとりをもたらし、企業・地域の活性化による調和のとれた日本社会の持続的な発展に寄与することを理念に活動しています。
当協会では2017年度にサードワークプレース研究部会を立ち上げ、テレワークを推進するにあたって、オフィス・自宅以外のサードワークプレースの活用可能性を研究してきました。一貫して「企業の生産性を上げ、同時に個人のQOLを向上させる」ワークスタイルを追求し続けることを目標としています。
2022年度では年度内に7回の会合を全てWeb会議で行い、検討を進めた結果、研究成果として下記レポート「転換期を迎えるサードワークプレース~メタバース・ワーケーションの台頭~」を発表いたします。
同レポートでは以下の2つの提言を行っています。
- 企業はワーケーションやメタバースを含め選択肢が拡大していることを踏まえ、
自社従業員のワークプレース選定ガイドラインを整備すべきである - 企業は従業員の健康管理方法に注意しなければいけない
ワーケーションは継続する企業がある一方で、トライアルの域を出ていない企業もあるという状況は大きく変わっていません。また、メタバースが2021年度の研究会で複数回にわたって話題に出たことから、今年度は外部企業の講演とディスカッションを実施して、メタバースは単なるテレワークの発展形ではなく企業にとどまらないコミュニティの在り方の再定義となることを確認しました。メタバースを日常的に利用している企業はまだほぼない状況ではありますが、地域コミュニティとの連携の模索が続くワーケーションや、新たなコミュニティが発生するメタバースが働く環境に対して影響を与える可能性は無視できない事から、当研究部会ではワークプレースのガイドラインを整備する必要があるという事で一致しました。また、ワーケーションや副業における企業の従業員健康管理に関するディスカッションの過程で、もはや企業が健康管理に責任を負い続けることは不可能なのではないか、行政または第三者への委任が必要になるのではないかなどの意見が出たものの、新たな形態を提案するには至らなかった事から「企業は従業員の健康管理方法に注意しなければいけない」と提言することによって注意喚起することとしました。
レポートでは、メタバース・ワーケーションの台頭にみる転換期を迎えるサードワークプレースと位置付けた経緯と提言委細について、各回で検討した内容を含めまとめておりますのでぜひご参照下さい。
2023年度もサードワークプレース研究部会は継続し、新規メンバーの募集も行います。2023年度は対面のアクティビティも増えると予想されますが、オフィス面積を減らしている企業もあり、サードワークプレースの利用はさらに進むと考えられます。対面や在宅、サードワークプレースやメタバースなど、働く場所の概念はさらに広がっており、ワークプレースが持つべき機能は何かを再考する時期を迎えているのかもしれません。
レポート名称 :「転換期を迎えるサードワークプレース」
~メタバース・ワーケーションの台頭~
2022年度サードワークプレース研究部会報告書
レポートURL: https://japan-telework.or.jp/wordpress/wp-content/uploads/2023/06/thwp_report_2022.pdf
報道発表資料: 報道発表資料
*部会長 株式会社シーエーシー 経営企画部 齋藤 学(さいとう まなぶ)
*副部会長 合同会社ユビキタスライフスタイル研究所 代表 萩原 高行(はぎはら たかゆき)
*事務局 一般社団法人 日本テレワーク協会 主席研究員 若生 直志(わこう なおし)
【本件お問い合わせ先】
一般社団法人日本テレワーク協会 若生
TEL:03-5577-4572 e-mail:wakoun@japan-telework.or.jp