一般社団法人日本テレワーク協会は、情報通信技術(ICT)を活用した、場所と時間にとらわれない柔軟な働き方である「テレワーク」を広く社会に普及・啓発することにより、個人に活力とゆとりをもたらし、企業・地域の活性化による調和のとれた日本社会の持続的な発展に寄与することを理念に活動しています。
当協会では2017年度にサードワークプレース研究部会を立ち上げ、テレワークを推進するにあたって、オフィス・自宅以外のサードワークプレースの活用可能性を研究してきました。一貫して「企業の生産性を上げ、同時に個人のQOLを向上させる」ワークスタイルを追求し続けることを目標としています。
2021年度では年度内に7回の会合を全てWeb会議で行い、検討を進めた結果、研究成果として下記レポート「ABWを踏まえたニューノーマルワークスタイル」を発表いたします。
同レポートでは以下の4つの提言を行っています。
- 企業・団体は従業員の私生活のアクティビティを意識する必要がある
- 企業・団体はテレワークを前提とした働く場所・働き方の見直しをする必要がある
- 適切なワークプレース選択に資するアクティビティ分類の策定が必要である
- ABWを実施可能な労働法制の再整備が必要である
コロナ禍で強制テレワークの経験を積み、2021年度は緊急事態対応を越えてコロナ後も見据えた新しいワークスタイル「ニューノーマルワークスタイル」の模索時期となりました。共働きの家族の双方がテレワークを行うことでWeb会議の時間が重なったり、子供がWebを用いた在宅学習を行うことで会議時間が重なったりするという新たな課題も明らかとなりました。「企業の生産性を上げ、同時に個人のQOLを向上させる」という視点に立つと、企業・団体側でも従業員個人の問題と切り捨てることはできません。企業・団体はどんな業務をサードワークプレースを含めてどこで行うかを考える必要があり、その検討フレームワークの整備、法的な裏付けも整理していく必要があるとの課題認識の一致に至りました。
レポートでは、各回で検討した内容を含め、ニューノーマルワークスタイルの確立に向けた課題の洗い出しを行った経緯と提言委細をまとめておりますのでぜひご参照下さい。
なお、2022年度もサードワークプレース研究部会は継続し、新規メンバーの募集も行います。2022年度は、2021年度の提言3に従い、私生活との連携も踏まえたアクティビティ分類の研究をすすめます。また、Web会議等のオンラインコミュニケーションの進化も踏まえ、サードワークプレースにメタバース等のバーチャルスペースを含めて考え、引き続きワークスタイルの進化を模索することとします。
【本件お問い合わせ先】
一般社団法人日本テレワーク協会 若生
TEL:03-5577-4572 e-mail:wakoun@japan-telework.or.jp