2023年4月にテレワーク協会会員、メルマガ会員などを対象に会社、自治体としてのワーケーションへの関心、利用者としてのワーケーションの利用、ワーケーション提供者への要望などについてのアンケートを実施し、約100名の方から回答を頂きました。2022年に実施したアンケートとも比較し、ワーケーションに対する意識や、状況の推移を分析します。
1. 会社、自治体としてのワーケーションへの関心
会社、自治体としてのワーケーションへの関心については、2022年の回答「ワーケーションへ関心がある」71.4%から2023年の回答では「既に導入している」が14.4%となり、ワーケーションへの理解が進み導入が進んでいることが伺えます。
一方で、「関心がない」が28.6%から40.2%と増えており、導入できない方向に踏み切った企業も出てきていることがわかります。導入目的としては「モチベーションアップ」、「福利厚生」と続いており、マインド面での効果を期待する声が多くあがりました。
ワーケーション導入検討への主な課題としては、「交通費などのコスト負担」、「社員間の平等性」、「ワーケーション先の情報把握」などが認識されています。
2. 利用者としてのワーケーションの利用
利用者としてのワーケーションの利用は2022年の回答「利用したい」74.4%から「利用したことがある」が40.2%と大きく増加し、利用が進んでいることが伺えます。また、「関心はあるが利用したことはない」も合わせると約7割の利用者は引き続き高い関心を持っています。利用しての効果は「リフレッシュ」や「モチベーションアップ」といったマインド面の効果があがっています。
これまでのコミュニケーション強化に加えて、創造性を高めたり、地域と交流できる研修が求められています。これらの課題を解決できるしくみやヒントを提供できれば、魅力あるワーケーション先としての訴求効果が得られます。また、インターネットや個室ブースといった環境に加えて、社内規定や労働時間の管理といった実行上の課題への対応が求められています。ワーケーションの期間としては、1週間以上滞在できる環境が多く求められています。