日本テレワーク協会は、テレワークを通じ、調和のとれた日本社会の持続的な発展に寄与して参ります。

コラム

テレワーク・デイと働き方改革

 昨今、働き方改革の議論が盛んであり、長時間労働減少に関する話題が目に付く。
それも重要な改革ではあるが、ICTを活用した場所や時間に捉われない柔軟な働き方としての「テレワーク」の議論も更に盛り上がればと思っている。

 出産育児など時間的に制約の多い社員向けに活用されるのは当然であるが、先行している企業の事例から見れば、個人にとってのワークライフバランスの改善に加え、企業としての生産性向上という効果もあり、むしろ積極的に幅広く社員全体を適用対象にすべきであろう。

 次に、導入企業はかつて外資系企業や情報通信関連企業が多かったが、今や製造業、金融業、サービス業など幅広い業種の企業に拡大している。
企業導入の割合は、現在約16%であり、(大企業では約半数)優秀な人材の確保に向けて不可欠なバロメータともなっている。
ただ、制度を導入しただけではダメで、企業の中での活用度合を高めるべきである。
直近の調査結果によれば、在宅勤務等の制度を活用する雇用者のテレワーカー率は、約8%であり、これは、欧米に比べまだまだ少なく、せめて早期に15%くらいにはすべきであろう。
「仕事は、決まったオフィスで決まった時間にやるもの」とか「部下が目の前にいないと評価できない」などという従来からの意識の改革も必要である。

 また、柔軟な働き方としては、必ずしも自宅での在宅勤務だけがテレワークではなく、新しい仕事場としてのテレワークスペースも活用すべきであり、最近広がりを見せている様々な仕事空間も企業として検討すれば良いのではないか。

 テレワーク普及促進のため、政府や東京都も色々な施策に取り組んでいるが、今年の目玉は、「テレワーク・ディ」であろう。
2012年のロンドンオリンピックでは、政府の呼びかけによりロンドン市内の約8割の企業がテレワークを実施し、交通混乱を回避できたそうだ。
2020年の東京オリンピックの際も、テレワークの活用により先例のように大いに効果が期待でき、是非とも展開すべきであろう。
ただ、いきなりやると言っても無理があり、3年前の今年からいわば予行演習として準備を進めるべく、開会式のある7月24日をテレワーク・ディとして、参加を呼びかけている。
 テレワークは、この日だけやればという性格のものではなく、柔軟な働き方の一つとして、普及促進されるべきものではあるが、この動きが、一つのきっかけとなり、体験する人が増えれば素晴らしい。

 情報通信システムや、制度の導入だけでなく、意識改革も極めて重要であり、週休2日制やクールビズのように、官民一体による社会全体のムーブメントにより、テレワークも当たり前の働き方の一つになってもらいたいものである。

以上

(2017.7.21 日本テレワーク協会 会長 宇治 則孝)


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